さらさく

二次創作

私とあなたとアイツ

「ねえ、兄さん。私をおそばに置いてください」
そうすると、兄さんは困ったような感じになる。
怯えているのは気のせいだと思いたい。
ふと、物陰から「ベラルーシちゃんってかわいいなあ」なんていうリトアニアの声が聞こえてきた。
あんたなんかに好かれたってしょうがないのよ。
私は兄さん一筋なんだから……。
好かれているのも苦しい。
兄さんは私を一心に好いてはくれないから余計に。
なぜ兄さんは私を好きになってくれないの。
なぜリトアニアは私が好きだと言うの。
「満たされない……苦しい、……」
兄さん…リトアニアどうして、どうして。
じわりと涙が、滲んだ。
『愛』、『好き』なんて簡単に言葉になってしまうから。
この狂おしい感情が、いえ、私という心が伝わらない。理解されない。
もう、どうにでもなってしまえたら、楽になれるというのに。
どうにもならないから、今もこの先もずっと変わらないのだろう・・・・・・・・・。

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