さらさく

二次創作

ラベル

自動販売機での侵略作戦。
姑息な手段をドロロが却下し、まっとうな物を作る事に。
ケロロ小隊は意気揚々と作戦(?)を開始していた。

……クルル曹長ただ一人を除いて。
元々、ケロロたちは作戦の成功率うんぬんより協調性や面白みで行動するのを好んでいる。
クルルも面白みで行動するのを好んではいるが、協調性__つまり学園祭みたいな共同作業を要するモノ__は苦手だった。
その上、性分ではないと自分で自覚している。
だから、だ。

しかし、そういった人にも構う人はどこかしらの集団には必ずと言っていいほどいる。
ケロロ小隊においては、モアだ。
彼女は例に漏れず、クルルへと向かった。

やってきて、そばに腰を下ろしたモアを怪訝そうにクルルが見上げる。
「なんだぁ?俺はこういうのは性に合わないんだよ」
「まあまあ、クルルさん。そんなこと言わずに、」
「やなこった。なんと言われてもなぁ」

それまで笑顔だったモアが顔を曇らせた。
突然の態度の変化にクルルがたじろぐ。
「……なんだよ…」
「いいえ、やっぱり……。無理強いはよくないですよね。わかりました」
クルルの言葉を無視し、モアは立ち上がり去って行こうとした。
若干目を潤ませながら。
泣きそうなモアを見て、クルルは焦った。

なぜもうも人に構う。
他人よりも自分に否を見出す?
……見ていられない。

「ちっ」
軽く舌打ちをすると、ますますモアは瞳に涙を溜める。
「そこまでどうしてもって言うんだったら、一緒にやってやってもいいぜぇ?ただし、あまりやんねえからソコんところは覚えときなぁ」

すると、さっきまでの表情が一変して満面の笑みを浮かべ、
「はい!ありがとうございます、クルルさん」
と心底うれしそうにモアが言った。

そして。 出来上がった「午後のモアモアティー」になるとマークが入るのであった。

恋ト憧レ

私、知りました。
おじさまがお仕事なさっているとき。私は近くで眺めているだけで満足。
おじさまが真剣になさっているのが素敵だから。

でも、クルルさんがお仕事をなさっているときは違う気持ちになります。
私のことを気にして欲しい、といつも思います。
私は始め、おじさまに褒めてもらいたくて、おじさまの仕事のお手伝いをさせてもらいたくてクルルさんにお願いをしたはずなのに。
一緒に仕事をしているうちにそんな気持ちをいつの間にか持っていました。

私はてっきりそれをクルルさんがあまり必要以上にしゃべらない方だから、たまに1人しかいないように感じる「寂しさ」からだと思っていました。

けれども、秋さんにそれをお話したら、
「モアちゃん、それは’恋’してるのよ」
と言われました。
私はなにかの間違いだろうと。

それから、ありとあらゆる恋物語をみて。
私がおじさまへ向ける気持ちはどうも、ありがちな憧れでしかなかったことに気がついて。
そして、クルルさんへ向ける気持ちが恋によく当てはまっていて。

いつの間にこうなっていたのでしょうか。これは私が’大人’に近づいたからでしょうか。
いいえ、そんなことよりも。
まずはこの’恋’一筋にモア、頑張ってみます!

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