さらさく

二次創作

邂逅

ケロロ、ギロロ、ゼロロはチームという小隊よりもさらに下の単位で行動をしていた。
チームでの功績を認められ、小隊を自分たちで組めるようになったのだ。
小隊結成時に求められることは、バランスの良さだ。
チームでは何かしらの中隊に組み込まれているので、バランスよりも特化した能力を重視してきた。
ゆえに、攻撃、特に中距離や隠密にしか向いておらず、白兵や情報ではやや見劣りがするチームになっていた。
それを補うため、軍の人事部に格闘兵・情報兵の融通を頼んでいたのだ。

そして、人事部から薦められたのはタママとクルルだった。
その2人に決まったのは、1つに白兵で優秀な成績があるものの、実践はないタママを使えるがどうか試すため。
もう1つにクルルの左遷で、態度は悪いが、情報戦・武器開発では天才と呼ぶにふさわしい能力を飼い殺しにはしないためだ。
このような裏があるのは見え透いていたが、ケロロたちはそれを受け入れた。
そうしたのは、ひとえに階級が低いために選り好みはさほどできないだろうと初めから割り切っていたからで、また、裏事情を差し引いても2人の優秀さにはお釣りがくるからだ。

了承して一週間。ようやく顔合わせができることとなった。
その顔合わせは良好とは言いがたかった。
確かに判断は正しいという確証は得られたものの、いや得られたからこそのことなのであろうか。
個性が強すぎたため、おおよそ一般的ではなく、めちゃくちゃだった。
初対面のクセにからかったり、怒鳴りがえしたり。
猛烈に慕っているかと思ったらふいに興味をなくしたり、いいように振り回せれたり。
そんな輪からはじき出されて忘れられたりと。

そんなこんなでケロロ小隊は結成されたはずである。

ところがどっこい、侵略なんて何のその。すっかり地球に毒されて、指して意味を持たなくなっている。
意味があるときは大抵大事だったりする。大事のない日には全くもって生かされない。

それがケロロ小隊の実力だった。

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